
札幌市内のイベント&アート&スポーツ&観光情報などをご案内している観光文化情報ステーションのスタッフたちの日記です。不定期気ままな更新です。
by 観光文化情報ステーション

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しばしお別れ。ウルトラマリンブルーの館。
Posted by 観光文化情報ステーション on 2012年3月14日(水) 11:22
快晴に恵まれた先日、豊平館を訪れました。
ウルトラマリンブルー×白の洋館は、まるで空の青さと一続きのよう。
これには、見とれます。
この日は幸運にも館長さんの
解説ツアーに参加することが
できました。
←豊平館、齋藤館長さん。
丁寧で静かな語り口調からは
館に対する深い愛情がにじみ
出ていて、胸を打たれます。
開拓史における豊平館。
1880年建設の背景。
明治天皇の行在所となった
華々しいオープンがもたらす
その後の重責。
当時のホテル事情、そして
戦時中の秘話。
館長のお話は、歴史にとどまりません。当時のまま残されている家具・調度品は
どれも大変貴重なものばかり。
例えばこのシャンデリア。天井に施されている和風モチーフはそれぞれ異なる柄。
洋館ながら、和風のテイストがチラッと見えるのは斬新です。
また、鏡が非常に高い位置にあるのも、このシャンデリアを映すためとか。
和風テイストはこんな場所にも。
←広間一面に敷き詰められた
こちらの絨毯。
なんとなんと、一枚もの!
しかも、京都西陣織というでは
ありませんか!!一体どんな
機織機で織るのでしょう。。。
広間は鹿鳴館を彷彿とさせる
つくり。ダンスホールに最適な
広さだそうです。でも、絨毯が
もったいない・・・(笑)
米国風洋式木造の館は、和洋
折衷の不思議な魅力たっぷり。
←『大正天皇豊平橋御通過の図』
←天皇・皇太子の御座所にある
寝室と寝台。こじんまりとした
しかし、落ち着く空間です。
こうして見学している最中も、
結婚披露宴の支度が始まって
いました。親子三代で挙式した
方もいるとか。最初の一組は
どんな方たちだったのかしら。
ご存知のとおり、今月いっぱいで休館となります。最後に、解説ツアーでいただいた
齋藤館長作成の資料より、『豊平館の未来』をご紹介します。
“平成24年度から改修工事に入ります。耐震補強とバリアフリー整備の工事で、約4
年間休館となります。それを機会に文化財をいつまでも大事に維持・継承するため、
活用のあり方が見直されております。どんな豊平館になるのか今から楽しみです。
それでは、リニューアル後の豊平館でお会いしたいものです。”
少しずつ春めいた陽気になってきました。
日中お散歩がてらに見る豊平館、また、夜ライトアップされた豊平館ともしばしお別れ
です。その前にぜひお越しください。