札幌100マイル

観光文化情報ステーションstaff日記

札幌市内のイベント&アート&スポーツ&観光情報などをご案内している観光文化情報ステーションのスタッフたちの日記です。不定期気ままな更新です。

『開拓史』タグの付いた投稿

しばしお別れ。ウルトラマリンブルーの館。

快晴に恵まれた先日、豊平館を訪れました。
ウルトラマリンブルー×白の洋館は、まるで空の青さと一続きのよう。
これには、見とれます。


 この日は幸運にも館長さんの
 解説ツアーに参加することが
 できました。

豊平館、齋藤館長さん。

 丁寧で静かな語り口調からは
 館に対する深い愛情がにじみ
 出ていて、胸を打たれます。

 開拓史における豊平館
 1880年建設の背景。
 明治天皇の行在所となった
 華々しいオープンがもたらす
 その後の重責。
 当時のホテル事情、そして
 戦時中の秘話。

館長のお話は、歴史にとどまりません。当時のまま残されている家具・調度品は
どれも大変貴重なものばかり。
例えばこのシャンデリア。天井に施されている和風モチーフはそれぞれ異なる柄。
洋館ながら、和風のテイストがチラッと見えるのは斬新です。
また、鏡が非常に高い位置にあるのも、このシャンデリアを映すためとか。


 和風テイストはこんな場所にも。
←広間一面に敷き詰められた
 こちらの絨毯。

 なんとなんと、一枚もの!
 しかも、京都西陣織というでは
 ありませんか!!一体どんな
 機織機で織るのでしょう。。。


 広間は鹿鳴館を彷彿とさせる
 つくり。ダンスホールに最適な
 広さだそうです。でも、絨毯が
 もったいない・・・(笑)

 米国風洋式木造の館は、和洋
 折衷の不思議な魅力たっぷり。

←『大正天皇豊平橋御通過の図』


←天皇・皇太子の御座所にある
 寝室と寝台。こじんまりとした
 しかし、落ち着く空間です。

 こうして見学している最中も、
 結婚披露宴の支度が始まって
 いました。親子三代で挙式した
 方もいるとか。最初の一組は
 どんな方たちだったのかしら。

ご存知のとおり、今月いっぱいで休館となります。最後に、解説ツアーでいただいた
齋藤館長作成の資料より、『豊平館の未来』をご紹介します。

“平成24年度から改修工事に入ります。耐震補強とバリアフリー整備の工事で、約4
年間休館となります。それを機会に文化財をいつまでも大事に維持・継承するため、
活用のあり方が見直されております。どんな豊平館になるのか今から楽しみです。
それでは、リニューアル後の豊平館でお会いしたいものです。”


少しずつ春めいた陽気になってきました。
日中お散歩がてらに見る豊平館、また、夜ライトアップされた豊平館ともしばしお別れ
です。その前にぜひお越しください。

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