札幌100マイル

爬虫類と猛禽類のDeepな世界。

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2007年04月 の投稿一覧

お得な情報

全国2千万人、雌雄判別ファンの皆様こんばんは。
今宵はお得な情報第一弾として、「ヘビの雌雄判別法」についてお知らせします。

まあ慣れた人ならちょっと見れば、すぐに雌雄の違いは区別できるのですが
今回は確実に見分ける方法を紹介したいと思っております。

今回お送りする情報は皆さんご存知、2大雌雄判別法の一つ「プロービング」です。
プロービングをするには当然この道具が必要ですね。
はいこれ


「セックスプローブ」です。
細いのから太いのまで5本、赤ちゃんから大蛇まで幅広いニーズに合わせ取り揃えております。

ではさっそく使ってみましょう。
本日雌雄判定を受けるのはこのお方


極悪面のヨナグニシュウダ♂(じゃあしなくて良いじゃん)
日本最西端の島与那国島に生息する貴重なヘビです。
今回繁殖計画を実行するにあたり雌雄判別を行ないました。

シュウダってのは「臭蛇」って書きます。
興奮させるとものすごく強烈な臭い汁を出す蛇なんです。
手についたら大変、洗っても簡単には落ちませんよ。
性格はいたって極悪。
顔を見てください、ヘビ業界においてもこんな悪人面はそうそういません。

んで巨大です。2m近くあります。
しかもでかいくせに動きが早い。
捕まえると頭を振り乱し、強烈な臭い汁を撒き散らしながら、あたり構わず噛み付いてきます。
ほんと最悪です。
でも僕はこのヘビが死ぬほど好きなんですね。


まずヘビを捕まえて尾の部分を引っ張り出し、「総排泄孔」をこちらに向けます。
あっその前に総排泄孔について説明しますね。

「ヘビの肛門はどこにあるんですか?」ってよくお客さんに聞かれます。
ヘビには穴が一つしかありません。
糞も尿も産卵も交尾も全てその穴で行ないます。
一つの穴がすべての役割を果たす、だから「総排泄孔」なのです。

んでプローブをこの総排泄孔に差し込むんですね。


まあ、どっからどう見ても♂なんですけど一応実施いたしました。
プローブが差さっている場所が「総排泄孔」ね。
ここからウロコの形状が変わっているのわかります?
画像上側が尾、んで下側が腹。
つまりヘビはここから腹と尾が区別されるんですよ。



脇の方から尾の方へゆっくりと差し込みます。
腹側に差したらダメですよ、腸が破けます。

ゆっくりゆっくりクルクル回したりしながら止まるまで差し込んでいきます。
んで止まったら抜いてくださいね。


ここまで入りました。
間違いなく♂です。
♂の場合、総排泄孔の中に生殖器が入ってます。
その分スペースが広いんですね、だからプローブが深く入るんです。
♀の場合は生殖器がありませんからスペースが狭い。
だからプローブは少ししか入りません。

んで♂の場合、生殖器があるから総排泄孔の下側が太いんです。
♀はそれがないので総排泄孔から下が急に細くなるんですねー。
これが外見からの雌雄の見分け方です。

次回は2大雌雄判別法の2つ目、「ポッピング」についてご紹介いたします。

では知って得する情報でした。
急な出張の際などに是非お役立てください。

注) ちなみに今こうしてブログを書いてる時も手がものすごく臭いです。
   吐き気がします。
   シュウダを扱う際は必ず手袋をはめましょう。

青春時代

いやーもうポテルカにはウンザリです。


今日は週休。今は水木が休みでございます。
遅く起きた朝の食事はお洒落にポテルカで決めて、馴染みの爬虫類屋さんに出かける。
たまたま沖縄在住のブリーダーさんが手放したヘビが入荷していた。
ありえない・・・一気にテンションはレッドゾーン。
人生のうち3度来るチャンスの2度目が到来。
そのままヘビ4匹ゲット。支払いの件は後で考えよう。
でもほんと最近ついてるな。

その後2年ぶりの洗車と車内清掃を実施。
マットの下からなぜか1セントコインが出てくる。
行方不明だった印鑑が見つかる。
後部座席の下からハトの手羽2つ発見。
あまりの汚さに作業を断念、ファブリーズ噴射でお茶を濁す。

その後実家へ。
押入れで高校時代の通知表を見つける。
軽く目眩を起こす。

んー先生のコメントが鋭い。
3年1学期
「平均評価1.9 授業中は常に別の事を考えている様子で・・・・」
そりゃそーだよ!
この頃は4畳半に50種近い爬虫類と400匹の餌用ネズミを飼育してたんだから。
考えることといえば、そりゃ当然飼育ケージの配置でしょう?
何をどこに置けばうまく部屋に収まるかってさ。いやー悩める少年だったなー。

3年2学期
「平均評価2.1(少しがんばってる) 進路(動物園希望)については不安を感じますが自我が強いので尊重したいと思います。」
まあ動物園で働きたいなんて夢みたいなこと言うなってことです。

3年3学期
「平均評価1,9(また下がってる)  動物園で頑張っている姿を祈っています」
コメントはこれだけ。
しかも祈っちゃってますからね、神頼みの域ですよ。

そしてこの1年後、悩める少年は奇跡的に動物園に就職。


「青春時代が夢なんて、後からほのぼの思うもの

   青春時代の真ん中は、胸にトゲ刺すものばかり・・・」

蝦夷山椒魚

今年もやっと始まりましたね。
みなさんも首を長くして、この時を待っていたのでしょうね。


産卵の時を。

今年は暖冬だったけど産卵時期は例年通りですな。
エゾサンショウウオとエゾアカガエル。
でもここ数年卵の状態が良くないですね。
水質もあまり良くないしな。


北海道には2種類のサンショウウオが生息してましてね。
一つはこのエゾサンショウウオ。
もう一つは釧路湿原に生息するキタサンショウウオね。
キタサンショウウオは地域指定の天然記念物にも指定されています。

エゾサンショウは森と沢、止水さえあればどこにでも住んでますね。
個体数はかなり多い感じですが、最近繁殖できる場所が少なくなってきてます。
すごく長生きなんですよ、僕の知り合いで25年飼育している人いますしね。
だから野生でも成体はたくさんいるんです。
でも子孫が残せない状態になってきてるんですね。
エゾサンショウウオは非常に原始的なサンショウウオで学術的にも貴重な種。
なんらかの保全対策が必要ですな。

普段は陸上暮らし、落ち葉の下なんかにいるんでほとんどみることはありませんよ。
僕は、よく山にミミズを取りに行くんですけど、その時にたまに見かけます。
もっとも観察できるのはやっぱこの産卵時期。


この水たまりの底にはたくさんの♂達が♀を待っています。
♀は後から産卵のためにやってくるんですね。
んで♀が産卵したらたくさんの♂達が放精するんです。
体外受精ってやつです。

僕はサンショウウオとかイモリといった有尾類もかなり好き。
やっぱイボイモリが好きだな、ミナミイボイモリとかすげーかっこいいよ。
兄貴にミナミイボイモリTシャツ作ってもらったしね。
あとカイザーツエイモリも好きだな。飼育する気はないけどね。

まあこれから犬の散歩のついでに毎日観察しますんでまた報告しますね。
この時期の森もすごく楽しいっすよ、つい長居しちゃいますからね。
20070417-01.JPG

忘れられて対岸で放置プレー中のルーツ。

トビのビリー

僕は正直言うと動物にはなんでも「ビリー」って名付けたいと思ってる。
そのくらい「ビリー」って響きが好きなんだな。


例えば・・
ビリーザキット、サイコビリー、スモーキンビリー、ビリーザスパイクス
そしてビリーバンバン。
なんかロックでアウトローでサリンジャーな匂いがするんですな。

だからトビにはすぐに「ビリー」と名付けました。
♂か♀かもわからんヒナのうちにね。
んで結果は♀だったんですけどね。




ビリーは2004年5月2日うまれ。
ある日市内に住む中学生が森で卵を拾ったんです。
そしてその卵を家に持ち帰り暖めてみたら、しばらくしてヒナが孵ったんです。
んで「なんかが生まれた!」って驚いて動物園に持ってきたんですよ。
てゆーかそんなことより孵化までこぎつけた君の技術に驚いたね、僕は。

でもね、ヒナのうちから人間に育てられた鳥って人間に対して「すりこみ」が入ってしまうんです。
んで一度入った「すりこみ」ってのは一生抜けません。

まあ簡単にどういうことになるかって言うと
将来その鳥が成長して繁殖期を迎えても、人間に対してしか求愛行動を示さないんです。
鳥同士での繁殖はできなくなっちゃうんですよ(ちなみに彼女は僕に対して発情する)。

つまり外見は鳥であっても鳥ではない、もう鳥としては生きていけないんですね。
当然、絶対野生に返してもいけないわけで、一生1羽で飼い続けるしかないのです。

まあそんなこともあって僕は決心したんですよ。
「この鳥を史上最強のエデュケーションバードに仕上げる!」ってね。

そして生後10日目から英才教育開始です。
猛禽類ってのは非常に神経質な動物、見慣れぬ物は全て怖い。

例えばヒナが大きくなるまで大切に室内で飼育したとしましょう。
その鳥はどうなると思います?
外が怖い鳥になっちゃうんです。
室内では元気だけど、外に連れ出すと怖がって餌すら食べない。
剥製みたいに固まってしまったり、パニック起こして暴れたりってね。

だから何がなんだかわからないヒナのうちからいろんな場所に連れ出して
そこで良いおもい(餌やり)をさせてやるんです。
そしてその状況を日常化させて動物園という環境に完璧に社会化させてしまうんです。

例えば


通行人や車に社会化
20070414-02.JPG

若い女性に社会化
20070414-03.JPG

ぐるぐるゾウさんにも社会化

まあそんなこんなで成長したころにはなーんにも怖くないどんな環境でも
へっちゃらなスーパーバードになってるわけです。

そして現在は
20070414-04.JPG

園内をグルグルビュンビュンってわけです。

ぶひ。

ワニ舎の掃除と可憐な動き

「最も安全な場所から、最も危険な作業を眺めるほど楽しいことはない」
これはあるアメリカの動物園のワニ舎の前に掲示されている文章です。

なるほど、ウィットに富んだセリフだな。
たしかに僕がワニの掃除に入るとなぜか人が集まります。
みなさん何を期待しているのだろう。


ここはガビアルモドキ展示場。東尋坊ではありません。
4m近い5匹のワニが暮らしています。
崖の下にはガビアルモドキ君達。
後ろを振り返れば・・・


奴がいます。



ガビアルモドキは熱帯アジアの一部に生息するクロコダイル科のワニ。
性格は神経質です。絶滅に瀕しており国際的に動物園での繁殖事業を行なっていますが、あまりうまくいってません。円山でも産卵まではいくのですが、繁殖には成功しておりません。

普段は剥製のように動きませんが、捕食の時と危険を感じて逃げる時は異常に素早い。
口が細いですね。これは水中ですばやく魚を捕獲するためこのような形をしています。

飼育されているワニってのは大抵おとなしい個体が多いんです。
人が寄っても全然平気な無気力ワニ。
餌の与えすぎで太って泳げないワニ。
やっぱり飼育下のワニってどこかおかしい・・。

人が寄れば、水に飛び込み逃げる。
間合いを詰まれば襲い掛かってくる。
餌を見せれば、素早い動きで捕食する。
ワニはこうでなければなりません。
これが僕の持論です。

当然うちのワニ達はそれらの条件を満たした素晴らしい個体ばかり。
完璧なプロポーションと尖った性格。
どこに出しても恥ずかしくない個体です。

よくお客さんに聞かれます。
「どうやって掃除してるんですか?」
「掃除の時ワニはどこに移動させるんですか?」

「そのまま入っていくんですよーえへへー。」
ワニの掃除に必要なのは、デッキブラシでもホースでもありません。
「勇気」です。勇気リンリン。
そして少々の運動神経。

周りの人達は僕のことを運動音痴の虚弱体質と思ってるようですが、違います。
腕相撲だって中2くらいまでなら圧勝だし、走らしたら主婦には負けません。
「ためしてガッテン」とか観てたから知識も豊富、たまにストレッチなんかもしてたしね。
光ゲンジ世代だからバク転やバク中だって朝飯前です。

ってことでワニの掃除のお話です。
これが大変なんですよ。
こっちも隅々までキレイに洗いたいんですが、隅にはワニがいます。
そしてでかい体でダムを作り、汚れた水をせき止めるんです。
水をかけようが、後ろから突付こうがピクリとも動かない。
意を決したワニは頑固なのです。


20070412-02.JPG

これじゃあ掃除になりません。
日曜日の奥様の気持ちがよくわかります。

んでしつこく移動させようとすると、今度は物凄い勢いで向かってきます。
ここでアドバイスです。ワニに横から近づいてはいけません。
彼らは頭を素早く振り、横と後ろにいるものを一瞬で攻撃できます。
だから正面から近づくほうがわりと安全。ほんとわりとだけどね・・・

でもここは運動神経抜群の僕です。
手に持った掃除用具を一瞬で投げ出し、ブラックマンバように身をひるがえします。
そしてジョンストンワニのようにジャンプし柵を超え逃げるのです。
展示場には主人を失ったゴムホースだけがウネウネと寂しく水を放出・・・

「今日の俺、イカシテルな。」
自分の可憐な逃げ方に自画自賛。

そしてふと我に返ると、目の前には大勢のお客さん。
みなさんそろってキョトンとした顔。
「ん?」

襲ってきたワニはというと、なんとなくのんびり。
ただ方向転換しただけの様子、寝返りみたいなもんです。

へたれ飼育員、今日もやっぱり顔がほてります。
そして閉園間近までバックヤードにひきこもるのです。

ではみなさん素敵な週末を。






















連載「動物キャラバン」

こんばんは。
草刈正雄です。

本日は久々の休日。
目にモノモライができるほど爆睡させていただきました。

円山動物園応援団顧問のいがらしゆみこさんの連載が北海道新聞日曜版で掲載されています。
皆さん是非ご覧ください。
題は「動物キャラバン」札幌に暮らす獣医師一家の日常を描いた物語です。

漫画と言えば「フリテンくん」しか頭に浮かばない僕ではありますが、今回の連載は見逃せません。
なぜならこの作品の主人公が乗っている車、実は僕の車がモデルです。

いやー毎度毎度自分の車が描かれているなんてうれしいですよね。
東急の駐車場に入るときに折れてしまったアンテナなんかもそのまま
描写されております。特に車マニアではありませんがうれしい限りです。

そして本日もいがらし邸にて車の撮影をしてきました。
僕の車はコオロギの死骸やカラカラになったウズラの一部なんかが転がっています。
あとなんとなく「お寺」の臭いがします。
こんな車でほんとにすいません。
でも今後の連載が楽しみです。

そして帰宅してからは、我が家の爬虫類達のペアリング。
これから繁殖シーズンなのでガンガン交尾させてやりました。
トウブハコガメ、スペングラーヤマガメ、ヒラセガメ、マレースジオ・・・
今年の秋もきっとベビーラッシュですぞ。

その後「ポテルカ」を買いにサッポロドラッグへ。
ポテルカはチップスターの従兄弟みたいな感じで安くておいしいです。
でもいつも粉々になってるので少しだけ悲しくなります。

んでしばらく店内をふらふらしてると携帯電話がリンリンリン。
親愛なるヘビ仲間、兵庫県の澤井さんからでした。
澤井さんは国内でも有名なヘビのトップブリーダーです。

うれしいニュースでしたね。
あるブリーダーさんがヘビを手放すそうなんです。
んでそのヘビは僕が探していた種類、そして僕に譲ってくれるとのこと。
しかも3匹も。
うれしい・・・・・
うれしすぎる・・・・・
勢い余ってポテルカ6個も買ってしまいましたよ。
人間うれしすぎることがあると衝動買いしちゃうもんですね。

ほんと僕は幸せな男です。

いやー幸せだなー僕は君(ヘビ)と居る時が一番幸せなんだよ。
死ぬまで君を放さないぞ。いいだろ?
と心で唄い照れくさそうに鼻を掻く。

では今宵は爬虫類達の交尾画像3連発でお別れです。
非常に貴重な画像なのでお見逃しなく。


20070411-01.JPG

20070411-02.JPG

あーカツゲン飲みたい

ん?セミか?

みなさん、知能の高いカメと言えば?
そうですね、モリイシガメですね。

では運動能力が最も高いカメは?
残念、それはオオアタマガメです。


んでこれがオオアタマガメ。


現在展示はしておりませんが、バックヤードで飼育しています。
よくみてください。尾が長く、甲羅は平べったいです。
爪が鋭いです。そして頭がでがすぎます。

「これじゃあ甲羅に頭引っ込めないんじゃねーの?」という方もおります。
ええ、引っ込みません。

彼らはカメの特徴を捨ててしまったのです。
その開き直りっぷりに強い意志を感じます。

このカメはアジアに生息し、渓流など流れの強い川に生息しています。
でかい頭でバランスを取り、また薄くて軽い甲羅のおかげで機敏に動けます。
資料によるとなんと分速8mで走るそうです(早いんだか遅いんだかわからない)。

そして鋭い爪を利用しどこでも上ります。木にも登るんです。
んで極めつけは長い尾、尾には筋肉が発達してていろんな物に巻きつけることができます。
木に巻きつけてぶら下がったりもしちゃうんです。
想像の域を超えています。

そんなオオアタマガメ、展示しないのには訳があります。
逃げるんです。

以前は現ミシシッピーアカミミガメ展示場で飼育されていました。
ある日、前を通ると何かが壁を登っているんです。
「ん?セミか?」

いや違う、カメです。
カメがセミみたいに垂直の壁を登っているのです。
20070410-02.JPG

ほんと冗談は顔だけにしろよって感じなんですが、早急にネズミ返しを設置し脱走防止を行ないました。
これでもう安心です。

しかしある日曜の夕方、
展示場の前を通ると何かがネズミ返しの上にいるのです。
「ん?セミか?」

いや違う、カメです。
ネズミ返しをクリアーしているカメがそこにいるのです。
たぶん横に生えてる木を利用したのでしょう。

「ビッグヘッド君、君には負けたよ。」

ほんとうはこのカメの驚異的な立体行動を来園者に伝えたかったんです。
でも実はね
このカメは夜行性。
開園中はピクリとも動きません。

そっちがネイチャーならこっちはサイエンスじゃい!

昨年12月、あるニュースが世界を揺るがした。
「コモドオオトカゲの単為生殖を確認!」

イギリスのチェスター動物園で飼育されている♀のコモドオオトカゲが
♂と接触することなく有精卵を産み、孵化したというニュース。
つまり交尾もしてないのに子供が産まれたってこと。

情報源は世界で最も権威のある科学雑誌「ネイチャー」に掲載されたものなので間違いないでしょう。

単為生殖をする爬虫類は他にも数種が知られていますが、
まさか世界最大のオオトカゲが・・・・

「ありえねー」誰もがそう思いました。
ほんとありえない。
輸入されたてのツマベニナメラがいきなりピンセットから餌を食うくらいありえないことなのです。

でもね
僕はじぇんじぇん驚かなかったんだなー
「へーそうかい?」ってなもんですよ。

なぜなら我が円山動物園でもそういう事例があって大学と共同研究してる最中だったから。

実は最近オオトカゲが単為生殖するって情報が密かに流れていたんです。ドイツの動物園で飼育されていたグールドオオトカゲが単為生殖した、ロンドン動物園で飼育されているオオトカゲが2年以上♂と接触していないのに産卵、孵化したなど。

んで我が動物園のミズオオトカゲ。
♂と7年も接触していないのに子供が産まれました。

ある日僕が掃除のため展示場に入ったら足元を小さなトカゲが走っていたんです。
「ん?」
捕まえてみるとまぎれもなくミズオオトカゲの赤ちゃん。
「なんで?」
うちにはミズオオトカゲの♀を1頭飼育していました(昨年死亡)。
この個体がどっか(たぶん展示場内にある深い穴)で産卵し、それが孵化したのでしょう。
でもうちには♂がいない・・・・

最初は以前お話した「爬虫類の精子貯蔵」だと思ってましたよ。
でもさすがに7年の精子貯蔵はいくらなんでも無理。
考えられるのはただ一つ。

それは「単為生殖」

「お前がペット屋で買ってきて放したんだろ」
一時は「ゴッドハンドの捏造疑惑」も流れましたがそんなことはしておりません。

現在事情により大学との研究は中断しておりますが、
なんとか科学的に証明したいと思っております。


「ふん、そっちがネイチャーならこっちはサイエンスじゃい!ぶひー!」























無縁坂

本日行ってまいりました。
我が猛禽飛行部隊の足利さんのお見舞いへ。

足利さんは足を骨折しており、自宅療養中です。
ミスターネガティブな人なんで励ましにいかないとね。

んーみやげは何がいいかなー。
何が喜ぶかなー。
いろいろ考え、結局手ぶらで行きました。

チャイムを押すと
「いらっしゃーい」
足利さん、車輪付イスに乗って軽快に登場。

いやーこの登場には度肝を抜かれましたね。
壁中を使って助走つけながら、この荒馬を完璧に乗りこなしてるんですから。
お茶を入れる時も、健やかなる時も。
かなり元気で安心した。

「俺いなくてみんな迷惑してるでしょ?困ってるでしょ?」
「いやそーでもないよ」

こういう場合って本人が気にする程周りはたいして気にしてません。
気兼ねなく出勤してくださいね。


復帰に備え体を鍛える氏。



あっあと早く治るようギブスにメッセージを残してきました。


これは台風も嵐もやがて収まるという格言です。
困難な事もやがて通りすぎる。
やまない雨はないのです。




「運が良いとか悪いとか、
   人は時々口にするけど
     そういうことって確かにあると
            あなたを見ててそう思う」

涙は心の汗だから

伝説のスネークアート展、昨日無事に終了いたしました。
大勢の方に来園していただき非常に感謝しております。
ありがとうございました。

いやー期間中はいろんな方たちと出会えて本当に楽しかった。
みなさん個性強すぎ、そしてウイットに富んだ素敵な方たちでした。
ほんとは友人も少なく、ひきこもりかちの僕も随分社交的になれた気がします。

来年はさまざまな団体と連携してさらに奇怪で刺激的なスネークアート展を作り上げたいと思っております。

今回出展された作家さん、爬虫類を飼育している方々本当にありがとうございました。来年も気合の入った作品をお待ちしております。

そして受賞された皆様おめでとうございます。
涙は心の汗だからたっぷり流していいんですよ。

そして実行委員の皆様、カフェエスキスの中川夫妻、市立大学、市立高専の皆様、いがらしゆみこさん、千石正一さん、海洋堂の松村しのぶさんと白川さん。
そして動物園の方々・・・・みなさんに心から感謝いたします。
ありがとうございました。来年もよろしくね。






んで昨夜の打ち上げ風景です。
伝説の美人姉妹の店、円山の「はるや」にて行ないました。
とっても楽しい一時です。
みなさんとっても良い顔してました。
いやー飲みましたねー。ガブガブ飲みましたよ。
トマトジュースを。

んで余韻に浸る暇もなく本日から撤収作業です。
あーほんとは浸りたい・・余韻に浸りながらグレッチを掻き鳴らしたい。
でもあと1週間はかかるな、こりゃ。

あと早く現場に専念したいっす。
ヘビやらワニやらみんな待ってるだろなー。
口を大きく開けて待ってるだろなー。

あー抱きしめてやりたい。
「んもーっ」て抱きしめてやりたい。
ガビアルモドキを思いっきり抱きしめてやりたい。
命をかけて・・・

では。
アデュ。



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