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札幌国際芸術祭2014~主婦バスガイド花子さんと一緒に・後篇~
Posted by yukihana on 2014年9月17日(水) 12:47
札幌国際芸術祭会場めぐり、後篇です。
札幌市資料館をあとにして次に向かったのは、北海道立近代美術館。
北海道立近代美術館と札幌芸術の森美術館の2カ所では、国内外の
現代アーティストの作品が展示されています。
これからの札幌と北海道の自然、都市の在り方、エネルギー、暮らしを
見つめ直す「都市と自然」がテーマの企画展示。どのような作品に
出会えたかというと~展示物のいくつか撮影OKだったものを紹介します。
ロビーから会場への入り口がトンネルのようになっています。
その向こうには~
真っ赤な…壁?床は大きなガラス??
この作品は、地面や壁に紙をあてて、その上から鉛筆で紙をこすって形を
うつしとるフロッタージュという手法の作品なんですって。
確かに、床を見てみると、鉛筆でこすった感じが分かります。
床の線がない部分は巨大な穴。そこには約20年前まで石炭からエネルギーを
生み出す巨大な機械が埋め込まれていました。
壁はこする材料(色)が特徴的な作品です。鮮やかな赤でこすっている壁が
床の硝子に写りこんで見えることで、一層美しく感じます。
今はないもの、なくなってしまいそうなものをフロッタージュによって
後世に残すことが重要という想いで作られたもの。
実際にフロッタージュした炭鉱の写真がありました。それと見比べながら
観賞するのも面白いかも。
って、前回一人で訪れた時には、そんなこと考えずに、赤い壁~床の硝子に
写ってる~あ、手形…みたいに、見たままで、それが何か考えずに歩いた私。
再び訪れた今回、大きな味方になったのがこちら。
国際芸術祭展示「都市と自然」のジュニアガイド。一つひとつの作品について
とっても分かりやすく説明されていました。ジュニアの年齢じゃなくても
もらえるそうです(笑)そして、こっちのほうが私にはちょうど良かったです。
感覚で観覧するのもいいけど、作品の企画意図を少しでも理解してから見てみると
それはそれで新しい世界が見えてくるものだと~この日、モエレ沼公園でも実感。
これは…巨大なキノコ?(笑)高さも幅も奥行きも5メートル、重さも5トンある
大きな彫刻。世界的に有名なインドのアーティストの作品なんです。
インドの人たちがいつも使っている食器や鍋などをたくさん集めて作られているんです。
きのこ雲の形には、ものすごいスピードで都市が発展して人口が増えているインドの
エネルギー、人々の希望、欲望などが爆発した様子を表しているそう~
そのほか、撮影はできませんが、空を飛べなくなった戦闘機、自然環境を
壊してしまった結果、どうなるかなどの予言的な作品などに出会えます。
2階のスペースでは、雪の結晶を人工的に作ることをはじめて成功した科学者の
写真や、電気が空気中に発生する瞬間の写真などが展示されていました。
様々なカタチの雪の結晶にうっとり・・・この写真を撮影した中谷教授の娘さんの
作品と、この日、場所を変えて出会うことになります。
出口付近には、こんな部屋が。「雪のお部屋」。
中央には様々な雪にまつわる本が。これは~時間があるときに、のんびりしたいかも。
現代アートをちゃんと理解するのってやっぱり難しいと思ったけど
(見ただけで分かる~とか感じる~とかではないので)
分からないから近寄らないのは勿体ないなぁと感じました。
ただ正直に言うと、これだけでオシマイ??というキモチは起こっちゃいました。
会場が広いスペースなだけに、もうちょっと様々な作品に出会えたら良かったなぁ~
そして、やっぱりもう少し一般市民に分かりやすく伝えてくれる方法があれば…
メッセージ性を感じる前に敬遠しちゃいそうになる自分もいたのが本音です。
(そういう人のためにもジュニアガイド!(笑))
そんな気持ちを払拭してくれたのが、次に訪れた札幌芸術の森美術館。
ちょうど到着した時間にはじまったFOGSCAPE#47412
これは先ほどの雪の結晶の中谷教授の娘さんである中谷芙二子さんの作品。
前回、ムスメと訪れた時には、曇っていたけど、今回は晴れ。木々の色も
秋のはじまりで少しだけ違います。建物のあちこちから吹き出す霧によるアート。
この作品、何回見ても見え方が違うので飽きません!!風向きによっても
見え方が違いそう。どこから見るのが一番キレイ?と何度も訪れている人に
聞くと、見ながらどんどん移動して最後は、ここからが…の場所が↑の写真。
うん、確かにー(笑)と、満足したのでした。
9月20日、23日は夜にも観賞できるとのこと。さぞかし幻想的でしょうね・・・
さて、そこから美術館内の作品と再会。
このなかでのイチオシは~やっぱり、こちらの作品。
穴から覗いた作品は、以前も紹介しましたが、会場隣の部屋から見てみると…
地下から地上を覗いているコンセプトが良く分かります。皆さん、モグラみたい~
昔、札幌の山のなかのトンネルで金属を採るための土を運んでいた
トロッコのまわりに土で作った器を並べた作品(器に少しずつヒビが
入っていく音も作品の一部)や、様々な色の組み合わせが壁いっぱいに
広がる映像作品(それぞれの色を音の信号にかえて表しているそう)
などなど、全部で8つの作品と出会えますよ。
この日、見ることができませんでしたが、有島武朗旧邸にも素敵な
作品があるそうです。
だからこそ、近代美術館と芸術の森美術館、どちらも見るのがおススメです。
近代美術館から芸術の森へのシャトルバス(何と無料になったそうです!)も
あるそうですよー。
最後に野外美術館にてお気に入りの作品と再会。
そよそよと吹く風の森のなかで聴こえるカッコウの歌…
アイヌ民族の歌みたいねって花子さん。確かに~
この日、4つの会場で様々な作品を一緒に見た花子さん。
私のレポートと違い(笑)ガイドさんらしい、4会場の親切で分かりやすい
レポートを一足先にupされています。ぜひぜひこちらをお楽しみください!!