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オランウータン飼育日記&円山四季だより

オランウータン飼育日記&円山四季だより

2012年11月08日 の投稿一覧

冬期間は特に大変です。

 夏の間はまだ刺激が多い。

 たくさんの植物、土、風、雨、色々な匂い、温度変化もある。

 いつでも食事が出来るしね。

 でもさ、冬になったら夏場に比べ「なまら暇」なんだ。

 

 

人間で言う余暇時間っていうのかな~それが多過ぎる。

 あまりやることが無い。

 暇を囲っている状況になるんだわ。

 あんまり暇を持て余すと悪戯をしたり悪癖を身につけたりと、様々な弊害が生じてし

まうんだ。

 また、所在なげにボンヤリとしている動物は、見ていても面白くないよね。(ちなみ

にオランウータンは昼寝が長い。)












 せっかく与えた麻袋も一日でこんなにしちゃうんだ。

 なかなかこんな状態には出来ないよ。

 なまら厚くて丈夫なのにね。







 お客さんから頂いた毛布なんかも、夏場はこれを被ったり寝るのに使ったりするの

に、暇が多くなると直ぐ破いたりして遊びの道具にしたりします。まだそれならいいん

だけどね。

 レンボーはすぐ態度に表すからわかりやすい。でも、弟路郎はジッと我慢するタイ

プだから難しいよ。よくオランウータンはジッとしていて、何を考えているか判らないと

よく言われるけど、あんなに知能なたかい動物です。色々考えているんだよ。







 
 環境エンリッチメント。

 これは、動物園ですごす動物たちを取り巻く環境の質を出来るだけ高めていこうと

するものです。


 彼らの部屋が汚く見える時があると思うけど、その方が彼らは喜んでいるんだよ。

 昔は何も無かったから、いつも部屋はきれいだったけどね。







 冬は暇つぶしの為に色々とやるから、夏場に比べてゴミの量がすごく多くなるんだ

よ。







 イライラして物に当たることもあるよ。

 ぶっ壊しちゃうんだ。

 時には「梃子の原理」を利用して、番線で固定した丸太の番線を切断しちゃっうこと

もあるんだよ。



 ストレスを少しでも軽減するために、動物舎を整備したり、遊具を設置したり、採食

に工夫をしたりしないといけないんだ。(出来る限りね。)

 
 
 飽きさせないように色々考えよっと。

もうそんな時季かな。



弟路郎ファミリーに富士柿と温州みかんの差し入れがありました。

 ありがとうございます。


 冬の果物の定番。

 もう温州みかんの季節なんですね。

 僕が子供の頃は時季が来たらそれこそ毎日食べていました。特に休みの日なんか

朝から晩まで食べていた記憶があります。食べ過ぎて手が黄色くなったりしてね。今

年も何度か買って食べるんだろうな。自宅では殆んど果物は食べないんだよ。(本当

は好きなんだけどね。)食べるとしたらこの温州みかんだけ。買い物に行くと果物を

見て美味しそうだな~て思うけど、いつも見てるだけ~。肉とか魚、野菜を買って

しまいます。 もう少し安くなってから買おうかな。


 


 窓からこの写真の光景を見ちゃったレンボーは、ガラス窓を金属容器でガンガン叩

いて要求します。 

 早くおくれってね。


 これが弟路郎だったら違うんだな~。ジッとこちらを見て、「目でものを言う」、だか

ら、弟路郎の場合は何を考えているのか判断するのが難しいんだよ。(これが普通

のオランウータンだよ。)

 







 彼女も大好きなんだわ。

 皮を剥いて食べるっていうのがいいんだわ。







 でもね、問題なのはこの皮です。

 美味しい食べ物を余すほど与えればいいんだけど、そうじゃないと最終的に食べち

ゃうことがあるんだよ。皮にはワックスなど色々なものが付いているでしょう。人間は

食べないからいいけどさ。







 彼女は手を出したら皮をくれるんだわ。

 えらいよ。









 こういう食べさせ方もあるよね。









 一皮剥いて中身をみて思い出したかな。

 これは温州みかんだよ。









 食べ方色々。

 豪快にいったねぇ~。








 皮を剥いて貰ったみかんと皮を剥いたみかん、同じでしょう。(ただ見ているだけ

か。)







 3個も与えちゃったよ。







 珍しくジッとして食べていたけど、やっぱりいつもと同じだわ。

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