『映画』カテゴリーの投稿一覧
100マイル試写会『シリアの花嫁』
Posted by vanilla on 2009年1月28日(水) 10:17
スタッフ:監督 エラン・リクリス
脚本 スハ・アラフ エラン・リクリス
キャスト:ヒアム・アッバス
マクラム・J・フーリ
クララ・フーリ 他
ストーリィは
イスラエル領ゴラン高原の村に住む女性が、
境界線を越えたシリアに住む、写真でしか知らない親戚に嫁ぐ
というものだが
宗教的、政治的背景が がっつり存在するので
「それだけのこと」がスムーズにいかないこと甚だしいのである。
日本人の我々が観ていたら「なんで??」と感じる点が多いので、
これは 事前学習がさらっと必要でしょう・・・。
言えることは、
ボーダーライン(国境、差別、区別と言い換えてもいい)
を設けるのは人間であるがゆえ、
それを崩すのもまた 人為の作業である ということ。
この映画で描かれる女性達もそれを知っていて、
日常は諦念の中に生きてはいるが、
我慢が飽和の量を超えてしまったら、非常に思い切った行動に出る
という、ある意味女性ならではの生き方を提示してくれている。
実際 「女性の強さ」を賞賛するようなレヴューも多いのだが
「それだけでは駄目よ 実際に歩き出さないとね」
と 花嫁は観客に向かって微笑むのである。
我々は 境界の内側にいないだろうか?
『シリアの花嫁』公式サイト http://www.bitters.co.jp/hanayome/
100マイル試写会『チェンジリング』
Posted by vanilla on 2008年12月18日(木) 08:26
札幌100マイルさんにお願いして、初めて映画試写モニターに参加。
チェンジリング
監督・製作 クリント・イーストウッド
脚本 J・マイケル・ストラジンスキー
出演 アンジェリーナ・ジョリー ガトリン・グリフィス ジョン・マルコヴィッチ 他
公式HP http://changeling.jp/
ある日忽然と姿を消したわが子。
その日から母の長い闘いが始まる・・・。
母性愛をテーマに、ちょっと政治批判が絡んだ作品なのかしらと、
HPを見た段階では思っていました。
しかし流石クリント・イーストウッド、硬派な作りです。
決して派手ではない。むしろ無骨。
私は、この人の監督作は『ミリオンダラー・ベイビー』しか見ていませんが、
底辺に流れる、細部に渡る誠実さは共通しています。
抑えた色彩と静かな音楽(C.イーストウッドは音楽も手がけています)。
A.ジョリーも大変控えめな演技に努めていますが、
やはり啖呵を切るシーンはこの人の本領発揮という感じ(笑)。
昔のメイクは真っ赤な口紅を塗っていたのでしょうが、
この人のぽってりリップに真っ赤っ赤は、あんまり似合わない・・・。
この映画の頃は激痩せしていたのかも。
個人的には好きな女優さんなので、短いヘアースタイルも可愛いです。
ジョン・マルコヴィッチは余裕しゃくしゃくで演技していました。
物語の鍵を握る少年を演じたエディ・オルダーソンがかなりの芸達者。
あと、刑事役のマイケル・ケリーは私の好みのタイプです(笑)。
実話をベースにした映画というのがまたビターな味わいですが、
観た人に、強さを与えてくれる映画だと思います。
「希望」という名の。
蛇足ですが・・・
映画での殺人犯が、最後に観衆の面前で歌う歌。
これを今時期に聴けたのは、試写会ならではのタイムリーな偶然でした。
クリスマスには、愛する人と一緒にいよう。そう思いました。
しあわせのかおり~本日までシネマフロンティアにて~
Posted by vanilla on 2008年10月31日(金) 08:38
昨日はレディースデーだったので、
久しぶりに劇場で映画を観ようという気になりました。
『しあわせのかおり』
料理の映画が好きな私としては、ずっと気になっていました。
写真は TV Taroの特集より。
監督は徹底的に「色彩」に拘ったそうですが
私の印象に残ったのは「音」でした。
野菜の繊維の1本1本が、中華包丁で切られていく音。
油沫の一粒一粒が、中華鍋で踊る音。
揚げ春巻きのパリッという音。
唐揚げのさくっと鳴る音。
ああ~~美味しそう~~
というより、「美味しい」映画でした。
王さんの料理を、一緒に食べてる気になったものです。
師弟愛、親子愛の映画でありますが、
「再生」の映画でもありました。
食べることは生きることなんだなぁ~
この映画の陰の主役は「トマトの卵炒め」。
あら うちに『美味しんぼ』のレシピがあったじゃないの。
久しぶりに作ろうか・・・
と思ってたら 「どっか食べに行くか~」とのツレアイの晩ご飯コールが。
うう。意志薄弱な私・・・。
~~『しあわせのかおり』
監督:三原光尋
出演:中谷美紀 藤竜也 田中圭 八千草薫~~
最終上映は17:40~の回ですって・・・。
アップが遅くなり申し訳ありません(汗)。
Go to DMC!
Posted by vanilla on 2008年8月25日(月) 12:02
サッポロファクトリーで 映画の無料鑑賞券をもらったので
観て来ました
DEATH NOTE以来
邦画は松ケンづいてるなぁ~
この人の役の入り込み方はすごいですね。
本人は いつもどんな色にも染められそうな
真っ白なスタンスでいるのじゃないかと思います。
やや演技過剰なところもあったけど それは演出でしょうね^^;
根岸くん役の彼を
「コミカルで可愛い」と思うか「○モイ」と思うかで
その人の松ケン度がわかります(笑)。
映画を観た前日に 舞台挨拶があったそうで・・・。
ヨハネ・クラウザー2世姿で登場してくれたら凄そうだけど
流石にそこまではないか。
ナイス タンバリン!
パリ、恋人たちの2日間
Posted by vanilla on 2008年8月1日(金) 08:03
母とキノで待ち合わせて映画を観た。
『パリ、恋人たちの2日間』。
結構 前評判が高かった映画なので期待する。
パンフの写真は小洒落ているが
内容は、「ロマンチックなパリ」の予想を裏切ること請け合い!w
フランスとアメリカの文化の違いのみならず、
男と女の考え方の違い、
果ては 個人差にまで及ぶ思想のせめぎ合いについて描かれている
(フランスが個人社会の国だから、避けては通れない点だ)。
なので 「外見より中身重視」の映画となりました、という感じ。
私は こういう映画好きだけど、
母にとっては ヘヴィーだったようで(苦笑)。
この映画で 脚本・監督・主演を兼ねたJ.デルピーを
初めてスクリーンで観たのは『汚れた血』だった。
あの色素の薄い感じの美少女が(好みのタイプではなかったけれど)、
このような奥深い映画を作るまでに成熟していたとは。
『汚れた血』で主役を張っていたJ.ビノシュも、いい女優さんになったけど
時というのは 誰にも平等なのね・・・と感無量←おやじか・・・。
私は ちゃんと成熟しただろうか・・・と我が身を振り返る。
含蓄にとんだ台詞が一杯出てくるので
「あ~そうそう。そうなのよね」と どこかで思えるだろう映画である。
中でも J.デルピーのモノローグ
「写真を撮る人は その瞬間を生きてはいない」に ズンときた。
おまけ・・・
上映待ちの時間にキノカフェで飲んだジンジャーミルクティー
サクッと撮りました(笑)。
今は 咽喉からの夏風邪が流行っているそうなので
皆様も ご自愛下さい。
シアターキノのHPはコチラ→http://theaterkino.net/