『映画』カテゴリーの投稿一覧
100マイル試写会『スター・トレック』
Posted by vanilla on 2009年5月21日(木) 08:14
道新ホールで行われた一般試写会だったのですが、
100マイルレポーター枠で参加させていただいたので、
敢えて『100マイル試写会』のタイトルでご紹介・・・。
『スター・トレック』、TVでちょこちょこ観てました。
この日、宇宙という未踏の開拓地に乗り込むクルーの姿と、前向きなストーリィ、
めくるめく色彩と、たたみかけるような映像の切り替えの“航海”を終えて・・・
「あの頃日本は、世界はまだ楽観的で(自分が子供だったということもある)、
未来は明るいものだと、信じて疑わなかったんだなぁ」と
しみじみ思いました。
でも多分、生きていくために最も必要なものは(というか原動力は)“希望”で、
それを死なせない為に、相互協力とユーモアが不可欠なんだろうなぁと。
すごくベイシックで普遍的なことが、時に見えなくなるもので、
そこに改めて気づかされました。
これはオマージュなんかじゃない、立派に今の時代に即した映画です。
最後に客席から拍手が起こったのは、そういう意味もあったのでしょう。多分。
主演のクリス・パイン、
『ラッキーガール』では気のいい可愛いお兄ちゃんだったのが、
この映画では見事なボケぶりを発揮(しがみつくシーンが得意)。
彼の明るさが、映画のメインカラーとなってます。
「Do it ,Do it ,Do it!」 どこかで使いたい台詞ですw
スター・トレック
原題:STAR TREK 2008 アメリカ
キャスト:クリス・パイン ザッカリー・クイント レナード・ニモイ
エリック・バナ ゾーイ・サルダナ 他
スタッフ~監督・製作:J.J.エイブラムス
脚本:ロベルト・オーチー&アレックス・カーツマン
(based upon STAR TREK created by ジーン・ロッテンベリー)
余談・・・
主人公がホの字(古い)の女の子が、別の男の子とくっついちゃう。
『スターウォーズ』といい、これはありがちな展開なのでしょうか・・・。
オフィシャルサイト→ http://www.startrekmovie.com/intl/jp/#/top
アラフォーはこちらも!→ http://www.startrek-dvd.jp/40th/
100マイル試写会『レイチェルの結婚』
Posted by vanilla on 2009年5月18日(月) 11:06
レイチェルの結婚
原題:Rachel Getting Married 2008年 アメリカ
キャスト:アン・ハサウェイ ローズマリー・デウィット ビル・アーウィン
スタッフ~製作・監督:ジョナサン・デミ
脚本:ジェニー・ルメット
オフィシャルサイトhttp://www.sonypictures.jp/movies/rachelgettingmarried/
アン・ハサウェイ演じるキムは、バックマン家の鼻つまみ者。
姉・レイチェルの結婚式に出席するため、施設から一時的に出て家に帰る。
父は娘に気を遣い、姉は淡々と妹に接するが、
“姉の晴れの舞台”というイレギュラーなシチュエーションは、
キムの神経を過敏にさせ、火花は、家族へと飛び火する。
「ホームムービーのよう」「けして手触りは良くない映画」と評されるこの映画。
なぜかと言うと、「物語として美化しよう」という気が全くなく作られたからです。
ドキュメンタリーのように綴られ、敢えてそのような演出が施されています。
観て思ったのは、この姉妹は家での主導権を絶えず争っていたのだなということ。
お互いを思いやりたいと願いながら、まず自分を気にかけてもらいたくて、
親への愛情の渇望に繋がっていき、果てなく自己主張を繰り広げる。
これはですね・・・家を出ることでしか解決しませんね。
離れてわかる愛情や、思いやりというものもあるんです。
そうやって、距離を測るしかない。肉親でも。
そのことを考えさせてくれる映画ではあります。
自分の結婚の時にも、こういうようなことはありましたしね。
アン・ハサウェイはやっぱり可愛い。
彼女の魅力が、映画の痛々しさを緩和しています。
父親役のビル・アーウィン、いい味出してます。
「こんな優しいお父さんに、無理言っちゃいけないよ」と思わせられますw
脚本を書いたのはシドニー・ルメットの娘ジェニーですが、
この1本だけではなんとも評しようがないので、
今後の作品で判断したいと思います。
札幌は、スガイシネプレックス 札幌劇場にて5月30日の公開です。
映画『スラムドッグ$ミリオネア』(と その後のカレー)
Posted by vanilla on 2009年5月1日(金) 08:25
昨日はレディースデーだったので、映画を観てきました。
アカデミー賞レースで快挙を成し遂げた、スラムドッグ$ミリオネア
(オフィシャルサイト→http://slumdog.gyao.jp/)
ひとことで言うなら、御伽噺です。
「いろいろありましたが、最後は正直者の主人公は幸せになりました」という。
しかし、観る人に生きる元気と希望をさりげなく与えてくれる映画です。
幸せへと続く夢を見たくて、勝ち残れば賞金を掴めるクイズ番組を鑑賞する人々。
現実を生きる力が欲しくて、映画を観る我々となんら変わりません。
クイズの答えの選択は、人生の選択。
記憶と勘を頼りに、前へと進む。
人生最後に出される問題には、正解などないのでしょう。
全てが高水準の映画ですが、とりわけ構成が見事。
無駄やムラが見受けられませんでした。
それにしてもこの監督、ほんとに列車が好きなんだなぁ。
それは彼の撮る映画の疾走感と繋がっていますね。
映画の後は、(やっぱり)カレー(笑)。
大丸札幌店のHATTIで 揚げ野菜のスープカレーランチ
この日ばかりは、好きなルウカレーやイエローカレーは選択できませんでした
(なぜかは映画に訊いてください・・・)。
〆はチャイ^^!
100マイル試写会『ダイアナの選択』
Posted by vanilla on 2009年3月31日(火) 22:09
原題:THE LIFE BEFORE HER EYES
キャスト:ユマ・サーマン エヴァン・レイチェル・ウッド
エヴァ・ムーリ ブレット・カレン 他
監督:ヴァディム・ハーマン
脚本:エミール・スターン
音楽:ジェームズ・ホーナー
オフィシャルサイト
http://www.cinemacafe.net/official/diana-sentaku/index_pc.html
これは・・・紹介しづらい映画です。
何故かというと、謎解き要素で出来ている映画だからです。
観ていて、アガサ・クリスティの小説を連想しました。
つまり、迂闊にストーリィを話せないのです。
なるべく地雷を踏まないように粗筋を説明するなら
ハイスクール時代の無二の親友を、学生による銃乱射事件で失った主人公。
「どちらか殺す。どっちがいい?」と犯人に問われ、
「私は死にたくない」と答えたばかりに友人の方を死なせたという、
罪の意識を引きずっている。
優しい夫や可愛い娘がいても、望み通りの仕事に就けても、
「あの日」が来れば苛まれる日々。
「あの時こうしていれば」というのがテーマの映画に『スライディング・ドア』がありますが、
あれよりもっと理不尽で重い、究極の選択。
「どっちも死にたくね~よ」と 私ならキレて自分が撃たれそうですがw
「生死の選択」はどっちを選んでも、その後色々苦しむんだなぁ・・・と思いました。
実は主人公は、このこと以外にも選び取った道への後悔の念がいっぱいで、
それらが絡まりあって、話は終盤へとシフトしていくのです。
私自身があんまり後悔しない人間なので、
「そんなに自分を追い詰めたらキツかろう・・・」と観ていて思いました。
別の言い方をすれば、
後悔を抱えて(共存して)、人は生きていかねばならないのです。
だって、完璧な生き方なんてありえないんだもの。
贖罪の意識って、西洋のものという気がなんとなくします。
主人公の名前がダイアナというのですが、ダイアナはギリシャ神話の月の女神。
タロットカードで「月」の意味するところは、
“不安。怯える。過去の出来事に影響される。家族”
主人公が心の底で拘っていたものは何かを、
垣間見る為の、キイワードです。
100マイル試写会『路上のソリスト』
Posted by vanilla on 2009年3月14日(土) 14:24
原題:THE SOLOIST 2009年アメリカ
キャスト:ジェイミー・フォックス ロバート・ダウニー・Jr
キャサリン・キーナー リサ・ゲイ・ハミルトン 他
監督:ジョー・ライト
脚本:スザンナ・グラント
原作:スティーヴ・ロペス
新聞記者ロペスがL.A.の路上で見つけたホームレスのバイオリン弾き。
話しかければとりとめなく答える。
注意力はどこかに飛ぶらしい。
すぐに行方をくらます、風変わりなその男は、
弦と弓とで 人を天空に連れ出す力を持っていた。
ホームレスの天才チェリスト・ナサニエルを演じるのは
『Ray/レイ』でオスカーを受賞したジェイミー・フォックス。
彼を追うコラムニスト・ロペスには、ロバート・ダウニー・Jr。
スタッフには、ライト監督他『つぐない』でチームワークを見せたイギリス陣が揃っている。
ロバート・ダウニー・Jr、評判どおり演技が上手い。
オスカーにノミネートされていたというのにも納得(助演男優賞)。
「愛されても返せない、努力しても報われない」
そんな虚無感を抱えて生きる主人公は、
「統合失調症」と呼ばれる病を抱える天才と出会って混乱する。
実話に基づくこの映画のエンドロールには、
ナサニエルが病を克服したとは出ていない。
ロペスの生活がドラマティックに変化したとも書かれていない。
「何も変わらない、でもそれが現実」というエンディング。
「何かを 誰かを変えようと思わずに、ただそばにいること。それが出来れば永遠」
この映画のテーマなのだろう。
この映画の編集は、非常にタイトで無駄がなく、且つ意表をつくもの。
その為、最後まで中だるみせず一気に観せる。拍手。
日本では、5月に公開予定のようです
『路上のソリスト』アメリカオフィシャルサイトhttp://www.soloistmovie.com/