札幌100マイル

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『映画』カテゴリーの投稿一覧

100マイル試写会『スター・トレック』

道新ホールで行われた一般試写会だったのですが、
100マイルレポーター枠で参加させていただいたので、
敢えて『100マイル試写会』のタイトルでご紹介・・・。

『スター・トレック』、TVでちょこちょこ観てました。
この日、宇宙という未踏の開拓地に乗り込むクルーの姿と、前向きなストーリィ、
めくるめく色彩と、たたみかけるような映像の切り替えの“航海”を終えて・・・
「あの頃日本は、世界はまだ楽観的で(自分が子供だったということもある)、
未来は明るいものだと、信じて疑わなかったんだなぁ」と
しみじみ思いました。

でも多分、生きていくために最も必要なものは(というか原動力は)“希望”で、
それを死なせない為に、相互協力とユーモアが不可欠なんだろうなぁと。
すごくベイシックで普遍的なことが、時に見えなくなるもので、
そこに改めて気づかされました。
これはオマージュなんかじゃない、立派に今の時代に即した映画です。
最後に客席から拍手が起こったのは、そういう意味もあったのでしょう。多分。

主演のクリス・パイン、
『ラッキーガール』では気のいい可愛いお兄ちゃんだったのが、
この映画では見事なボケぶりを発揮(しがみつくシーンが得意)。
彼の明るさが、映画のメインカラーとなってます。
「Do it ,Do it ,Do it!」 どこかで使いたい台詞ですw




スター・トレック 
原題:STAR TREK   2008 アメリカ
キャスト:クリス・パイン  ザッカリー・クイント  レナード・ニモイ
      エリック・バナ  ゾーイ・サルダナ  他
スタッフ~監督・製作:J.J.エイブラムス
      脚本:ロベルト・オーチー&アレックス・カーツマン
     (based upon STAR TREK created by ジーン・ロッテンベリー)


        余談・・・
        主人公がホの字(古い)の女の子が、別の男の子とくっついちゃう。
        『スターウォーズ』といい、これはありがちな展開なのでしょうか・・・。


オフィシャルサイト→  http://www.startrekmovie.com/intl/jp/#/top
アラフォーはこちらも!→  http://www.startrek-dvd.jp/40th/

100マイル試写会『レイチェルの結婚』



レイチェルの結婚
原題:Rachel Getting Married  2008年 アメリカ
キャスト:アン・ハサウェイ ローズマリー・デウィット ビル・アーウィン
スタッフ~製作・監督:ジョナサン・デミ 
      脚本:ジェニー・ルメット

    
オフィシャルサイトhttp://www.sonypictures.jp/movies/rachelgettingmarried/ 

アン・ハサウェイ演じるキムは、バックマン家の鼻つまみ者。
姉・レイチェルの結婚式に出席するため、施設から一時的に出て家に帰る。
父は娘に気を遣い、姉は淡々と妹に接するが、
“姉の晴れの舞台”というイレギュラーなシチュエーションは、
キムの神経を過敏にさせ、火花は、家族へと飛び火する。


「ホームムービーのよう」「けして手触りは良くない映画」と評されるこの映画。
なぜかと言うと、「物語として美化しよう」という気が全くなく作られたからです。
ドキュメンタリーのように綴られ、敢えてそのような演出が施されています。

観て思ったのは、この姉妹は家での主導権を絶えず争っていたのだなということ。
お互いを思いやりたいと願いながら、まず自分を気にかけてもらいたくて、
親への愛情の渇望に繋がっていき、果てなく自己主張を繰り広げる。
これはですね・・・家を出ることでしか解決しませんね。
離れてわかる愛情や、思いやりというものもあるんです。
そうやって、距離を測るしかない。肉親でも。
そのことを考えさせてくれる映画ではあります。
自分の結婚の時にも、こういうようなことはありましたしね。

アン・ハサウェイはやっぱり可愛い。
彼女の魅力が、映画の痛々しさを緩和しています。
父親役のビル・アーウィン、いい味出してます。
「こんな優しいお父さんに、無理言っちゃいけないよ」と思わせられますw
脚本を書いたのはシドニー・ルメットの娘ジェニーですが、
この1本だけではなんとも評しようがないので、
今後の作品で判断したいと思います。


 札幌は、スガイシネプレックス 札幌劇場にて5月30日の公開です。




映画『スラムドッグ$ミリオネア』(と その後のカレー)

昨日はレディースデーだったので、映画を観てきました。
アカデミー賞レースで快挙を成し遂げた、スラムドッグ$ミリオネア
(オフィシャルサイト→http://slumdog.gyao.jp/

ひとことで言うなら、御伽噺です。
「いろいろありましたが、最後は正直者の主人公は幸せになりました」という。
しかし、観る人に生きる元気と希望をさりげなく与えてくれる映画です。
幸せへと続く夢を見たくて、勝ち残れば賞金を掴めるクイズ番組を鑑賞する人々。
現実を生きる力が欲しくて、映画を観る我々となんら変わりません。
クイズの答えの選択は、人生の選択。
記憶と勘を頼りに、前へと進む。

人生最後に出される問題には、正解などないのでしょう。

全てが高水準の映画ですが、とりわけ構成が見事。
無駄やムラが見受けられませんでした。
それにしてもこの監督、ほんとに列車が好きなんだなぁ。
それは彼の撮る映画の疾走感と繋がっていますね。


映画の後は、(やっぱり)カレー(笑)。

       
       大丸札幌店のHATTIで 揚げ野菜のスープカレーランチ

この日ばかりは、好きなルウカレーやイエローカレーは選択できませんでした
(なぜかは映画に訊いてください・・・)。

       
               〆はチャイ^^!

100マイル試写会『ダイアナの選択』

    
              
                
         原題:THE LIFE BEFORE HER EYES
         キャスト:ユマ・サーマン  エヴァン・レイチェル・ウッド
               エヴァ・ムーリ  ブレット・カレン  他
         監督:ヴァディム・ハーマン 
         脚本:エミール・スターン
         音楽:ジェームズ・ホーナー


オフィシャルサイト
http://www.cinemacafe.net/official/diana-sentaku/index_pc.html

これは・・・紹介しづらい映画です。
何故かというと、謎解き要素で出来ている映画だからです。
観ていて、アガサ・クリスティの小説を連想しました。
つまり、迂闊にストーリィを話せないのです。

なるべく地雷を踏まないように粗筋を説明するなら

ハイスクール時代の無二の親友を、学生による銃乱射事件で失った主人公。
「どちらか殺す。どっちがいい?」と犯人に問われ、
「私は死にたくない」と答えたばかりに友人の方を死なせたという、
罪の意識を引きずっている。
優しい夫や可愛い娘がいても、望み通りの仕事に就けても、
「あの日」が来れば苛まれる日々。

「あの時こうしていれば」というのがテーマの映画に『スライディング・ドア』がありますが、
あれよりもっと理不尽で重い、究極の選択。
「どっちも死にたくね~よ」と 私ならキレて自分が撃たれそうですがw
「生死の選択」はどっちを選んでも、その後色々苦しむんだなぁ・・・と思いました。

実は主人公は、このこと以外にも選び取った道への後悔の念がいっぱいで、
それらが絡まりあって、話は終盤へとシフトしていくのです。
私自身があんまり後悔しない人間なので、
「そんなに自分を追い詰めたらキツかろう・・・」と観ていて思いました。
別の言い方をすれば、
後悔を抱えて(共存して)、人は生きていかねばならないのです。
だって、完璧な生き方なんてありえないんだもの。

贖罪の意識って、西洋のものという気がなんとなくします。

主人公の名前がダイアナというのですが、ダイアナはギリシャ神話の月の女神。
タロットカードで「月」の意味するところは、
“不安。怯える。過去の出来事に影響される。家族”

主人公が心の底で拘っていたものは何かを、
垣間見る為の、キイワードです。


100マイル試写会『路上のソリスト』

     

     原題:THE SOLOIST  2009年アメリカ
     キャスト:ジェイミー・フォックス  ロバート・ダウニー・Jr
           キャサリン・キーナー リサ・ゲイ・ハミルトン 他
     監督:ジョー・ライト
     脚本:スザンナ・グラント
     原作:スティーヴ・ロペス
 

新聞記者ロペスがL.A.の路上で見つけたホームレスのバイオリン弾き。 
話しかければとりとめなく答える。
注意力はどこかに飛ぶらしい。
すぐに行方をくらます、風変わりなその男は、
弦と弓とで 人を天空に連れ出す力を持っていた。 

ホームレスの天才チェリスト・ナサニエルを演じるのは
『Ray/レイ』でオスカーを受賞したジェイミー・フォックス。
彼を追うコラムニスト・ロペスには、ロバート・ダウニー・Jr。
スタッフには、ライト監督他『つぐない』でチームワークを見せたイギリス陣が揃っている。
ロバート・ダウニー・Jr、評判どおり演技が上手い。
オスカーにノミネートされていたというのにも納得(助演男優賞)。

「愛されても返せない、努力しても報われない」
そんな虚無感を抱えて生きる主人公は、
「統合失調症」と呼ばれる病を抱える天才と出会って混乱する。
実話に基づくこの映画のエンドロールには、
ナサニエルが病を克服したとは出ていない。
ロペスの生活がドラマティックに変化したとも書かれていない。
「何も変わらない、でもそれが現実」というエンディング。
「何かを 誰かを変えようと思わずに、ただそばにいること。それが出来れば永遠」
この映画のテーマなのだろう。

この映画の編集は、非常にタイトで無駄がなく、且つ意表をつくもの。
その為、最後まで中だるみせず一気に観せる。拍手。


日本では、5月に公開予定のようです
『路上のソリスト』アメリカオフィシャルサイトhttp://www.soloistmovie.com/

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